虚無感のこと

 ひさしぶりに結構な虚無感を覚えた。覚えたというか体とか脳が浸されたような。たぶん天気とか体調のせいだと思うけど、別のものと結びついてしまうなーと思った。人生とか世界とか心とか、そういうものを大まかにでもある程度は理解した、できてるように思えて、だからいろいろ無意味に感じてしまうんじゃないかみたいに思えてしまう。
 言葉で突き詰めれば結局こういう感じだよねと、メタっぽく理解することと主観的に実感することは違うはずだから、本当に理解してたとしてもそこから現実が虚しくなることが必然的に結びつくかっていったらそのはずはないと思うけど。食べれば空腹が満たされることやその喜びを十分頭で理解しているからといって食欲がなくなるものでもないんだから。
 でも空虚感自体にそういう風に思わせるような作用があるのかな。結局は人間そういう原理で動いててそれだけといえばそれだけでーとか。理解しようとする欲望もそういうのの一部でーとか。虚無感にある状態から思考や何かをしようとしても、充実や興味が生まれないし、生まれないのはそのしようとすることに意味がないからとか、それはもうわかりきっててこれ以上のものはないからだとかいう考えに帰着する、というような循環的な構造になっている、ような気がする。
 悲しいから泣くのか泣くから悲しいのかみたいな話、とは違うかもしれないけど。そもそもわかっててもわかってなくてもどっちだっていい、じゃないけどわかりたいという意欲とか、それをわかることの意味、みたいなものがそもそも出てないんだから。
 不安とかの感情とは違うっぽいですね、受け入れたら和らぐって感じでもないし。体を動かすとその分の感覚が生まれるから、それなりに紛れるかなというくらい。
 まあ普通に考えて自分に何がわかってるわけもないんだけど。というか、逆に考えても考えてもわからなすぎてそれが虚無だと感じられてしまったりもしたんですけど。